せっかく時間をかけて淹れたのに、一口飲んで「あれ、なんだか美味しくない」と感じてしまうことがあります。
- 酸っぱくて飲みにくい
- 苦すぎる
- 味が薄い
- なんだか濃すぎる
- 渋みやエグみが気になる
- 香りがあまり感じられない
こうした「思っていた味と違う」という感覚は、コーヒーを淹れていると誰にでも起こるものです。
実は、コーヒーの味が思うようにならないのは、「豆が悪い」「淹れ方が下手」という単純な話ではありません。湯温、挽き目、抽出時間、豆とお湯の量など、ほんの少し条件が変わるだけで、味は驚くほど変化します。
この記事では、「美味しくない」と感じた味の特徴から原因を考えて、次の一杯を美味しくするための調整方法をご紹介します。
まず知っておきたい。コーヒーの味は「ちょっとした調整」で変えられる
コーヒーは同じ豆でも淹れ方で味が変わる
同じ豆を使っていても、
- 湯温
- 挽き目
- 抽出時間
- 豆とお湯の割合
これらが少し変わるだけで、味の印象は大きく変わります。「美味しくない」と感じたときも、豆そのものというより、淹れ方のどこかに原因があることが多いのです。
「美味しくない」と思ったら、全部を変えない
ここで大切にしたいのが、「一度に変えるのは1つだけ」というルールです。
豆を変えて、粉を細かくして、湯温も上げて……と一気にいくつも変えてしまうと、何が原因だったのかがわからなくなってしまいます。まずは1つだけ条件を変えて、味の変化を確かめてみましょう。焦らず一つずつ試していくことが、自分好みの一杯に近づく一番の近道です。
コーヒーが「酸っぱい」と感じるとき
酸っぱい=悪いコーヒーとは限らない
コーヒーにはもともと酸味があります。特に浅煎りやフルーティーな豆では、酸味そのものが魅力になっていることも少なくありません。個人的には、浅煎りならではのすっきりとした酸味も、コーヒーの楽しみ方のひとつだと思っています。ですので、「酸っぱい=失敗」と決めつけてしまう前に、その酸味がどんな種類のものか見てみましょう。
「酸っぱい」と「フルーティーな酸味」はどう違う?
一口に酸味といっても、
- レモンのような爽やかな酸味
- 果物のような甘酸っぱさ
- ツンとくるような酸っぱさ
など、いくつかの種類があります。前者2つは豆の個性として楽しめるものですが、ツンとした鋭い酸っぱさは、抽出条件によって生まれていることが多いです。
酸っぱくて飲みにくいときに見直したいポイント
飲みにくいと感じる酸味の場合、以下のポイントを見直してみましょう。
- 湯温(低すぎないか)
- 挽き目(粗すぎないか)
- 抽出時間(短すぎないか)
- 豆そのものの特徴
それぞれの詳しい調整方法は、湯温・挽き目・抽出時間についての記事でも解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
それでも酸味が苦手なら、豆を変えるのも一つの方法
淹れ方を見直しても酸味が気になる場合は、無理に酸味のある豆を好きになろうとしなくても大丈夫です。酸味が心地よいと感じる方には浅煎りが、酸味が苦手な方には深煎りが向いている場合が多いです。自分の好みに合う焙煎度や豆を選ぶことも、コーヒーを楽しむための大切な選択肢のひとつです。
コーヒーが「苦すぎる」と感じるとき
コーヒーの苦味にも「美味しい苦味」と「苦すぎる苦味」がある
深煎りならではの香ばしさやチョコレートのような苦味は、コーヒーの魅力のひとつです。一方で、舌に残るような嫌な苦味は、抽出条件が影響していることがあります。この2つは、似ているようで実は別のものです。
苦すぎるときにチェックしたいポイント
- 湯温(高すぎないか)
- 挽き目(細かすぎないか)
- 抽出時間(長すぎないか)
- 焙煎度
上から順番に、ひとつずつ確認してみるのがおすすめです。
深煎りだから必ず苦すぎるわけではない
「苦味が強い=深煎り」というのも、実は少し単純化しすぎた考え方です。同じ深煎りの豆でも、淹れ方次第で苦味の感じ方は変わります。焙煎度と苦味の関係については、別記事でも詳しく取り上げていますので、気になる方はそちらもチェックしてみてください。
コーヒーが「薄い」と感じるとき
「薄い」と感じたときは、それが「抽出不足」によるものなのか、それとも別の原因なのかを見極めることがポイントです。
「薄い」には2種類ある
- 味そのものが弱い → 豆とお湯の割合を確認
- 味はあるけれどコクがない → 抽出条件を確認
どちらのタイプかによって、見直すポイントが変わってきます。
まず確認したいのは「豆とお湯の量」
- 豆の量
- お湯の量
- 抽出量
このあたりのバランスが崩れていないか、最初に確認してみましょう。
それでも薄いなら「抽出」を見直す
豆とお湯の量に問題がなければ、次に
- 挽き目
- 湯温
- 抽出時間
を見直します。
コーヒーが「濃すぎる」と感じるとき
「濃い」と「苦い」は同じではない
意外と見落とされがちですが、「濃度が高い」ことと「苦味が強い」ことは、実は別の問題です。
まずは豆とお湯のバランスを確認
- 豆の量が多すぎないか
- お湯の量が少なすぎないか
濃すぎると感じたときは、まずこのバランスから見直してみましょう。
濃いけれど美味しい場合は、必ずしも調整する必要はない
コーヒーの濃さに「正解」があるわけではありません。しっかりとした濃さが好みに合っているなら、無理に薄める必要はないのです。自分が心地よいと感じる濃さを、少しずつ見つけていってください。
「渋い・エグい・舌に残る」ときは?
酸っぱい・苦い・薄い・濃い以外にも、「渋み」や「エグみ」が気になるという声もよく聞かれます。
渋み・エグみが気になるときに考えたいこと
- 抽出しすぎていないか
- 湯温が高すぎないか
- 粉が細かすぎないか
- 抽出時間が長すぎないか
多くの場合、これらのどれかが重なって起きています。
「苦い」と「エグい」は少し違う
苦味はコーヒー本来の味わいの一部ですが、エグみは舌の奥に残るような、少し不快な感覚を指すことが多いようです。この違いを意識できるようになると、味の感想がぐっと言葉にしやすくなります。
「香りがしない」「コーヒーらしい味がしない」とき
味だけでなく、香りが弱いと感じることもあります。
コーヒーの香りは「豆の状態」に左右される
香りには、
- 鮮度
- 保存方法
- 挽いてからの時間
が大きく関わっています。コーヒー豆は、賞味期限内であっても保存状態によって香りの立ち方が変わってくるものです。挽いた瞬間から香りは少しずつ変化していくため、飲む直前に挽くのが理想的です。
淹れ方だけでは解決できないこともある
湯温や抽出時間を見直しても香りが物足りない場合、原因は豆の保存状態にあることも少なくありません。保存方法や豆の挽き方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
味別に見る「コーヒー調整レスキュー表」
これまでのポイントを、一覧にまとめました。「今日はこれかも」と思うものから、確認してみてください。
| 感じたこと | まず確認すること | 次に試すこと |
|---|---|---|
| 酸っぱい | 抽出不足・豆の個性 | 湯温・挽き目・時間を調整 |
| 苦すぎる | 過抽出・焙煎度 | 湯温・挽き目・時間を調整 |
| 薄い | 豆とお湯の比率 | 豆・湯量を調整 |
| 濃すぎる | 豆とお湯の比率 | お湯・豆量を調整 |
| 渋い・エグい | 抽出条件 | 抽出時間などを確認 |
| 香りが弱い | 鮮度・保存 | 豆・保存方法を確認 |
それでも美味しくないときは「豆」を疑ってみる
淹れ方を調整しても好みにならないことがある
ここまでの方法を試しても、なんとなくしっくりこない……ということもあると思います。そんなときは、「自分の淹れ方が悪いのかもしれない」とあまり思い詰めなくても大丈夫です。
そもそも、その豆は自分の好みに合ってる?
- 酸味が苦手なのに浅煎りの豆を選んでいる
- 苦味が苦手なのに深煎りの豆を選んでいる
- 香りの方向性が好みと違う
こうしたケースは、実はよくあります。淹れ方の工夫だけでは補いきれない部分もあるのです。
いろいろな豆を飲んで「自分の好き」を探してみる
「自分がどんな味を好きなのか、まだよくわからない」という方には、何種類かの豆を飲み比べてみることをおすすめします。CoffeeMONSTERでは、送料込み980円で4種類の豆を少しずつ楽しめるお試しアソートセットをご用意しています。酸味が心地よいものから、コクや苦味を効かせたものまで、いろいろな個性の豆を飲み比べながら、自分の好みを探すきっかけにしていただけたら嬉しいです。
コーヒーは「正解」を探すより、自分の好きな味を探すもの
コーヒーを美味しく淹れるために、湯温や挽き目など、正しい方法を知っておくことは大切です。
でも、それ以上に大切なのは、自分が「美味しい」と思える一杯を見つけること。少し酸味がある方が好きな人もいれば、深い苦味が好きな人もいます。
今日の一杯が少し苦かったなら、明日はお湯の温度を少し変えてみる。薄かったなら、豆の量を少し増やしてみる。そんな小さな調整を重ねているうちに、自分だけの「好きな一杯」が見えてきます。
失敗した一杯も、次の一杯を美味しくするためのヒントです。どうぞ気軽に試しながら、コーヒーの時間を楽しんでみてください。
まとめ
- 「美味しくない」にはさまざまな原因がある
- 酸っぱい・苦い・薄い・濃いなど、まず味から原因を考える
- 一度に全部変えず、1つずつ調整する
- 豆そのものの特徴や好みも考える
- 正解を目指すより、自分の好きな味を見つけることが大切
明日のコーヒーはもっと自分好みに近づけられますよ。
