レインフォレストアライアンス、フェアトレード、有機JASなど様々な認証マークがコーヒーパッケージに付いているのを見ることはありませんか?
普段意識することが少ないかもしれませんが、これらの認証マークにはそれぞれに基準があり、プロジェクトの目的も様々です。
価値観の合う認証マークを知ることで、いつものコーヒータイムがより意味のある時間に変わるかもしれません。
今回はコーヒーに関する認証マークを5つ紹介していきます。
1987年に設立された国際的な非営利団体であるレインフォレスト・アライアンスは、森林保護と人権尊重を両立する持続可能な農業の実現を目指しています。
可愛らしいカエルが特徴の認証マークは、皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。
カエルは森林の健康状態を示す生物指標として知られており、「カエルの個体数や生息環境が悪化すると、森林の環境も悪化している」ことを意味しています。そのため森林の豊かな生態系を象徴するものとして、認証マークに採用されました。
レインフォレスト・アライアンス認証の基準
レインフォレスト・アライアンス認証の基準は、環境・社会・経済の3つの柱に基づいています。
経済的基準 | ・農家の収入向上 ・地域社会への貢献など |
社会的基準 | ・労働の権利の尊重 ・児童労働の禁止 ・フェアトレードなど |
環境的基準 | ・森林伐採の防止 ・生物多様性の保全 ・水資源の保護など |
身近なところだと、ローソンのマチカフェ。レインフォレスト・アライアンス認証農園の豆のみを使用しています。
フェアトレードとは、生産者に適正な価格を支払い、労働環境や人権を守ることを目的とした貿易形態です。
適正な価格で開発途上国から原料や製品を継続的に購入することで、生産者の生活向上や持続可能な農業の発展につながります。
国際市場の価格変動は、開発途上国の生産者にとって大きなリスクです。
フェアトレード最低価格を保証することで、生産者の貧困や商品の生産中止を防ぎます。
国際フェアトレード基準の原則
国際フェアトレード基準は多岐に渡りますが、全ての基準に共通しているは「経済」「社会」「環境」の3つの原則です。
経済的基準 | ・フェアトレード最低価格の保証 ・フェアトレード・プレミアムの支払い ・長期的な取引の促進 ・必要に応じた前払いの保証など |
社会的基準 | ・安全な労働環境 ・民主的な運営 ・差別の禁止 ・児童労働・強制労働の禁止など |
環境的基準 | ・農薬、薬品の使用削減と適正使用 ・有機栽培の奨励 ・土壌、水源、生物多様性の保全 ・遺伝子組み換え品の禁止など |
有機JAS認証は、農林水産大臣が定める有機農産物及び有機農産加工食品のJAS規格に適合した生産が行われていることを、登録認証機関が検査し、認証された事業者のみが使用できるマークです。
この認証は、化学合成された農薬や肥料、遺伝子組み換え技術を用いない栽培方法で生産された農産物及び加工食品であることを保証するものです。
「有機」「オーガニック」を名乗る為の絶対条件
有機JAS認証を受けていない農産物、飼料、加工食品には以下の表示はできません。
- 「有機◯◯」「オーガニック」などの名称
- 「無農薬」「ナチュラル」といった紛らわしい表示
- 有機JASマークのシール
コーヒーなどの加工食品の場合、原材料が有機JAS認証を受けていたとしても、最終的な商品が認証を受けていない場合、やはり「オーガニック」表記をすることができません。
バードフレンドリーコーヒーとは
バードフレンドリーコーヒーは森林破壊と渡り鳥の保護を目的として始まったプロジェクトです。
コーヒーは、木陰で栽培する方法と直射日光で栽培する方法がありますが、渡り鳥の休息地になる自然林に近い木陰栽培のコーヒー農園を増やすことで、森林伐採の防止と渡り鳥の保護を行っています。
バードフレンドリーコーヒーの認証を受けるには有機栽培であることも絶対条件です。
オラウータンコーヒーとは
オラウータンコーヒーはインドネシアのスマトラ島、アチェ州・ガヨ高原で生産されるコーヒーです。
熱帯雨林の減少によって絶滅危惧種に指定されたスマトラオラウータンと、熱帯雨林の保護活動、環境に配慮した栽培を行うコーヒー生産者の支援を目的としています。
意外と身近にある認証マークですが、それぞれの認証には異なる基準があります。今回ご紹介した中に、あなたにとって大切な価値観と合うコーヒーはありましたか?
コーヒーモンスターでの取り扱い商品については、公式オンラインストアからご確認いただけます。
下記のリンクからストアに移動できますので、ぜひ覗いてみてください。
時期によってはお取り扱いのない場合がございます。あらかじめご了承下さい。