コーヒードリッパーは、手軽に美味しいコーヒーを淹れることができるとして、コーヒー好きな方にとっては定番の方法です。しかし、初心者にとってコーヒードリッパーの種類や選び方、使い方などさまざまな知識やコツを覚えるのはハードルが高いと感じるかもしれません。
そこで、本記事では初心者でも失敗しないためのコーヒードリッパーの選び方と入れ方について解説します。
ドリップコーヒーはいくらでも掘り下げて究極のコーヒーを追求できる一方で、使い方や淹れ方はとてもシンプルなので、是非お試しください。
毎日のブレイクタイムがより充実したものになりますように。
コーヒードリッパーは、円錐型と台形型の2つの種類に分けられます。それぞれでお湯の落ち方に違いがあり、その違いがコーヒーの味わいを作ります。
自分の好みや用途に合わせて、適した種類のコーヒードリッパーを選びましょう。
円錐型|自由度の高いドリッパー
円錐型は、最もポピュラーな形状のコーヒードリッパーです。
- 注いだお湯がそのまま下に落ちていく
- 台形型に比べると穴が大きい為、抽出速度が速い
円錐型のドリッパーは、お湯の注ぎ方によって味わいが変わります。
そのため、自分好みのコーヒーを淹れるためには、注ぐお湯の量や速度などを調整する必要がありますが、その分自由度の高いドリッパーです。
台形型|初心者向きのドリッパー
台形型は初心者向きと言われるドリッパーです。
- 注いだお湯が一度底に溜まってから落ちていく
- 円錐型に比べると穴が小さく、抽出速度が遅い
台形型はお湯を注ぐ速度に味が左右されにくいので、毎回安定したコーヒーを淹れることができます。
そのため初心者向きと言われているドリッパーですが、コーヒーが一度たまってから落ちていく為、円錐型のドリッパーよりも豆の持つ特徴は出ずらいです。
コーヒードリッパーを選ぶ際は、以下のポイントも確認しましょう。
適切なサイズを選ぶ
コーヒードリッパーのサイズは、淹れる杯数に合わせて選びましょう。
ドリッパーのサイズが変わると粉やお湯の広がり方も変わるため、1-2杯用のドリッパーで1人前のコーヒーを淹れるのと、3-4杯用のドリッパーで1人前のコーヒーを淹れるのとでは味わいが変わります。
とりあえず大きいサイズを…ではなく、よく淹れる杯数に合わせて選んだ方が無難です。
素材によって味に変化はない
コーヒードリッパーの素材は、ガラス・陶器・ブラスチックなどがありますが、素材によって味に大きな影響はありません。
ガラス製のドリッパーは透明なので、抽出の様子を見ることができます。陶器は保温性に優れていますが、重くて割れやすいので取り扱い方に気を使います。ブラスチックは軽くて割れにくいので扱いやすいのが特徴です。
価格はピンキリ
コーヒードリッパーの価格は、数百円から数万円まで幅広くあります。初めて購入する場合は、手頃な価格のコーヒードリッパーから試してみるのが良いでしょう。
初心者にもおすすめの定番ドリッパーを3つ紹介します。
ハリオV60透過ドリッパー
ハリオV60透過ドリッパーは、世界中で愛用されている人気のコーヒードリッパーです。素材やサイズも色々あるので、自分の好みや用途に合わせて最適なドリッパーを選びましょう。
- 円錐型の形状なのでコーヒー粉の層が深くなり、珈琲成分をより多く抽出できる
- 内側に施されている12本のスパイラルリブがある事で、お湯の流れを整え均一に行き届く
- 穴を大きめに作ることによってお湯が溜まることなく流れるので、注ぐ速度でコーヒーの味を変えることができる
ハリオV60透過ドリッパーの抽出のコツ
1回目の注湯はできるだけ細く注ぎます。「の」の字を書くように注湯しましょう
1回目の注湯が終わったら30秒ほど蒸らします
2回目以降の注湯は好みによって変えると良いでしょう。薄いコーヒーが好きな人は注湯を太めにして2回目で淹れ終わるようにします
濃いコーヒーが好みなら2回目も細く注いで、再度蒸らします
濃いコーヒーが好みなら3回目の注湯で淹れ終わります
メリタ アロマフィルター
お湯が溜まりやすい構造のため、一度に多く注湯しても抽出時間に影響が出ません。シンプルな淹れ方なので味が安定します。
- 台形型のドリッパーで初心者向き
- 底部に穴が一つしかない事で、注湯スピードや量に関係なく、一定の時間で抽出ができる
- 2回の注湯だけでコーヒーが抽出できるので楽
メリタ アロマフィルターの抽出のコツ
カップにコーヒーが落ちてくるまで注湯します
1回目の注湯が終わったら、20-30秒間蒸らしましょう
湯量を増やして一気に注ぎましょう。その後はコーヒーが落ちるのを待つだけです
カリタ ウェーブ
カリタには台形型ドリッパーの他に円形型のドリッパーがあります。円形ドリッパーには特殊構造のペーパーフィルター「ウェーブフィルター」を使用します。
- 20個のウェーブがついたフィルターを使用することで、お湯がたまらず抽出スピードがはやい
- 底面が平なので、お湯が満遍なく行き渡る
カリタ ウェーブの抽出のコツ
粉全体に湯が浸透するまで注湯します
新鮮なコーヒー粉は注湯すると膨らみます。粉がへこんできたら2回目の注湯へ
へこんだコーヒー粉が再び膨らむまで注湯します。コーヒーが落ちきる前に4回目の注湯へ
薄めのコーヒーが好きな人は4回目で注湯を終わらせます
濃いめのコーヒが好きな人は湯柱を細くし、5回に分けて注湯しましょう
上記のドリッパーの中にもサイズや素材などバリエーションがあるので、使用頻度や好みによって選ぶと良いでしょう。
個人的にはハリオV60透過ドリッパーをおすすめしています。ドリップに慣れてくる頃には自分好みの味も段々とわかってきます。その際に味に変化をつけずらい台形型ドリッパーよりも、自由度の高い円錐型ドリッパーを求めるようになるからです。コーヒーマニアやプロからも高い支持を受け世界中で人気のドリッパーでなので、ハリオV60を選んでおけば失敗はしないでしょう。初めてのドリッパーにはぴったりだと思います。
今度こそハンドドリップデビューしてみませんか?お家コーヒーが一層贅沢に、ホッと一息つける時間に変わりますよ。