暑さが増すこの季節、いつのもコーヒーをちょっと違った方法で楽しんでみませんか?
今回は、バリスタ世界一に輝いた粕谷哲さんレシピを参考に、誰でも簡単に挑戦できる「氷出しコーヒー」を紹介します。
「氷出しコーヒー」はお湯でも水でもない"氷"の温度でゆっくりと抽出する独自のスタイルで、トロッと濃厚でまろやかな味わいが魅力です。
この夏のひと時を、贅沢なコーヒーで涼やかに彩りましょう。
氷出しコーヒーは、氷を溶かしながら時間をかけてコーヒーを抽出する方法。
そのプロセスには以下のようなメリットがあります。
- 雑味の少ないクリアな味わい
- カフェイン量がやや控えめ
- 豆の香りや甘みが引き立つ
氷出しコーヒーは高温での抽出に比べて、苦味や渋みが出にくくスッキリとした味わいに仕上がります。また低温で淹れることで、お湯に比べてカフェイン抽出量は少なめです。
繊細な風味をゆっくりと引き出すので、豆の個性がよりダイレクトに感じられます。
お湯や水とは異なる温度で抽出することで、引き出される成分に変化が生まれ、いつものコーヒーも違った味わいになります。
氷出しコーヒーのレシピで参考にするのは、2016年のワールドブリュワーズカップ(WBrC)で優勝した粕谷哲(かすやてつ)さんが紹介しているものです。
- 2016年のワールド・ブリューワーズ・カップで日本人として初めて世界チャンピオンに
- コーヒーの抽出理論を追求し、独自の抽出法「4:6メゾット」を生み出す
- 特に初心者でも安定して美味しいコーヒーを淹れられる抽出法として注目される
- 『世界一美味しいコーヒーの淹れ方』など、コーヒーに関する著書を複数出版
現在はスペシャルティコーヒーブランド「Philocoffea(フィロコフィア)」を主宰し、世界中のバリスタやコーヒー愛好家へ技術や知識を発信し続けています。
氷出しコーヒーを作る時に準備するもの
- コーヒー豆30g
- 水60g
- 氷300g
- サーバー
- フィルター
- コーヒースケール
氷出しコーヒーの作り方






氷を乗せる前に水を注ぐことで、蒸らしの役割と抽出の偏りを防ぎます。
氷出しコーヒーはゆっくり抽出させることが最大のポイントなので、氷はできるだけ大きいものを選びましょう。
完成したコーヒーは常温に近いので、そのまま冷蔵庫に入れてアイスコーヒーとして飲んでも美味しく召し上がれます。
じっくりと抽出された氷出しコーヒーは、お湯とも水出しとも違ったまろやかで濃厚な味わいが特徴です。
冬にゆっくり味わうのも素敵ですが、見た目にも涼しいそのスタイルは、ぜひ夏にこそ味わっていただきたいと思います。
手間をかけずに、コーヒー豆の個性や香りをしっかりと楽しめるのも魅力のひとつ。
忙しい日々の中でふと立ち止まりたくなる瞬間。
丁寧に時間をかけて抽出されたコーヒーは、味わいだけでなく気持ちにもゆとりをもたらしてくれますよ。