「スペシャルティコーヒー」という言葉、カフェのメニューやコーヒー通販サイトで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
なんとなく「良さそう」「こだわりがありそう」という印象はあっても、「具体的に何が違うの?」「難しそうで自分には向いていないかも…」と感じている方も多いかもしれません。
この記事では、スペシャルティコーヒーとは何かを基礎からわかりやすく解説します。普通のコーヒーとの違い、価格の理由、初心者でも楽しめるかどうかまで、気になる疑問にまるごとお答えします。
スペシャルティコーヒーとは、単に「高級」や「こだわり」という感覚的な言葉ではありません。明確な品質基準を満たしたコーヒーだけが、この名称を名乗ることができます。
コーヒーには生産地から消費者の手元に届くまで、多くの工程があります。農園での栽培・収穫から、精製(コーヒーの実から豆を取り出す工程)、輸出・輸入、焙煎(生豆を熱で炒る工程)、そして抽出まで。
スペシャルティコーヒーは、そのすべての工程で品質が管理されていることが前提となっています。
スペシャルティ・プレミアム・コモディティ、3つのグレードの違い
コーヒーの品質グレードは、大きく3つに分類されます。
- 「コモディティ(商品)コーヒー」は、大量生産・大量流通を前提とした一般的なコーヒーです。缶コーヒーやスーパーで販売されているコーヒーの多くがこれに該当します
- 「プレミアムコーヒー」は、コモディティよりも品質に配慮されたコーヒーです。産地や品種にある程度のこだわりはあるものの、スペシャルティほど厳密な評価基準は設けられていません
- 「スペシャルティコーヒー」は、最も厳格な基準を満たした最上位グレードです。国際的なコーヒー評価機関によってスコアリングされ、一定の点数以上を獲得したものだけがスペシャルティと認定されます
どんな基準でスペシャルティと認定されるのか
スペシャルティコーヒーの認定には、米国スペシャルティコーヒー協会(SCAA:Specialty Coffee Association of America)や日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が定める基準が広く使われています。
評価は「カッピング(コーヒーのテイスティング)」という専門的な審査方法で行われます。きれいさ・甘さ・酸味・風味など複数の項目を100点満点で採点し、SCAAの基準では80点以上を獲得したコーヒーがスペシャルティと認定されます。
また、生豆の段階でも品質基準があります。一定数のサンプルに含まれる欠点豆(虫食い・未熟豆など)の数が規定以下でなければなりません。
こうした厳しいチェックをクリアしたコーヒーだからこそ、「スペシャルティ」と呼ばれるわけです。
「スペシャルティコーヒーは美味しい」とよく言われますが、それには明確な理由があります。品質基準をクリアしているというだけでなく、生産の段階から味わいへの配慮が徹底されているのです。
栽培環境・品種・精製方法にこだわっているから
スペシャルティコーヒーは、味に直結する生産工程を丁寧に管理しています。
栽培環境
標高が高く、気温差のある産地では、コーヒーの実がゆっくりと成熟し、糖分が蓄積されやすくなります。こうした土地での栽培が、甘みや複雑な風味を生み出す基盤になっています。
品種
コーヒーにはさまざまな品種があり、「ゲイシャ」や「ブルボン」など、フレーバーに特徴的な個性を持つ品種が積極的に選ばれます。
精製方法
コーヒーの実から種子=生豆を取り出す方法も、味わいに大きく影響します。ウォッシュド(水洗式)、ナチュラル(乾燥式)、ハニープロセスなど複数の方法があり、それぞれ異なる風味特性が生まれます。
豆本来の個性が味わいに出やすい
スペシャルティコーヒーの焙煎では、豆の個性を活かす浅煎り〜中煎りが選ばれることが多い傾向にあります。深く焙煎するほどコーヒー豆本来の風味は均一化されていくため、個性的な産地の特徴を感じたい場合は、比較的浅い焙煎が適しています。
例えば、エチオピア産のコーヒーはフルーティーな香り、コロンビア産はキャラメルのような甘さ、といった産地ごとの個性が、スペシャルティコーヒーでは感じやすくなります。こうした「産地の個性を楽しむ」という飲み方が、スペシャルティコーヒーの魅力のひとつです。
「スペシャルティコーヒーって、結局普通のコーヒーと何が違うの?」という疑問に、具体的に答えていきます。
価格帯の違い
スペシャルティコーヒーは、一般的なコーヒーよりも価格が高い傾向にあります。100gあたりで比較すると、スーパーの一般的なコーヒーが500〜800円前後であるのに対し、スペシャルティコーヒーは1,000〜3,000円以上になることもあります(品種・産地によってさらに変動します)。
価格が高い理由は主に、少量生産・丁寧な品質管理・輸送コスト、そして農家への適正な対価が価格に反映されているためです。
味わいの幅の違い
一般的なコーヒーのイメージは「苦い・渋い・濃い」という方も多いかもしれませんが、スペシャルティコーヒーは風味の幅が大きく広がります。
花のような香り、フルーツのような酸味、チョコレートやキャラメルのような甘み…。コーヒーにこれほど多彩な味わいがあることを、初めて知る方も少なくありません。
「こんなにコーヒーって美味しいんだ」という発見が、スペシャルティコーヒーの醍醐味のひとつです。
購入できる場所の違い
一般的なコーヒーはスーパーやコンビニでも購入できますが、スペシャルティコーヒーは専門のカフェや自家焙煎のコーヒーショップ、こだわりのコーヒー通販サイトが主な販売チャネルです。
最近はオンラインでの購入が一般的になってきており、「コーヒーモンスター」の商品もオンラインで簡単に買うことができます。産地・品種にこだわりのあるコーヒーを自宅で楽しみたいという方に向いています。
「スペシャルティコーヒーは玄人向けで、自分には難しそう…」と感じている方もいるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。
飲み方や道具は普通のコーヒーと同じでOK
スペシャルティコーヒーだからといって、特別な器具や特別な淹れ方が必要なわけではありません。自宅にあるペーパードリップやフレンチプレスで、十分に楽しむことができます。
もちろん、グラインダー(豆を挽く器具)や湯温管理にこだわることで、より豊かな風味を引き出すことはできます。ただ、それは「より深く楽しみたい方向け」の話。まずは手軽に試してみることが何より大切です。
まずはドリップバッグやお試しセットから試すのがおすすめ
「いきなり100g単位の豆を買うのはハードルが高い」という方には、ドリップバッグやお試しセットがおすすめです。
ドリップバッグはお湯さえあれば手軽に淹れられますし、複数の産地を少量ずつ試せるお試しセットなら、自分好みの味わいを探す楽しみも生まれます。
コーヒーモンスターでは、気軽にコーヒー体験ができるお試しセットをご用意しています。「コーヒーが持つ味わいの違いを試してみたい」「自分に合う一杯を見つけたい」という方に向いています。
Q. スペシャルティコーヒーはブラックで飲まないといけませんか?
いいえ、そんなことはありません。
ミルクや砂糖を加えても美味しく楽しめます。ただ、スペシャルティコーヒーは豆本来のフルーティーな酸味や甘みが特徴のものが多いため、まずはブラックで一口試してみると、新しい発見があるかもしれません。
Q. スペシャルティコーヒーとシングルオリジンは同じですか?
似ているようで、異なる概念です。
「シングルオリジン」は単一の産地・農園・ロット(生産単位)から作られたコーヒーを指す言葉です。一方「スペシャルティコーヒー」は品質評価基準を満たしたコーヒーの総称です。
多くのスペシャルティコーヒーはシングルオリジンで販売されますが、スペシャルティ品質の豆を使ったブレンドも存在します。逆に、シングルオリジンだからといって必ずしもスペシャルティ認定を受けているわけではありません。
Q. 価格が高いのはなぜですか?
大量生産・大量流通のコーヒーと比べると、生産・流通の各工程でコストがかかるためです。スペシャルティコーヒーの価格には、品質管理・少量生産・長距離輸送、そして農家への適正な対価が含まれています。
また、品質評価・カッピング審査を経ているという認定コストも価格に影響します。「高い理由」を知ると、その一杯の価値をより実感できるかもしれません。
スペシャルティコーヒーとは、厳格な品質基準をクリアした高品質なコーヒーです。産地・品種・精製方法へのこだわりが豊かな風味を生み出し、普通のコーヒーとは一線を画す味わいが楽しめます。
特別な道具も知識も不要で、初心者の方でも気軽に試せます。
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